要点
- ブラウザポリシー管理により、企業内のすべてのユーザー、デバイス、ブラウザに対して、安全かつ一貫性のあるブラウジング設定を適用できます。
- 堅牢で安全なブラウジングポリシーには、拡張機能、パスワードの保存、ダウンロード、データの移動、サイトの権限が含まれます。
- ロールベースのポリシーグループにより、企業はセキュリティの基準を損なうことなく、従業員、管理者、契約業者、BYODユーザーごとに制御をカスタマイズできます。
- コンプライアンスレポートによって、ブラウザセキュリティは「想定」から「証拠」に基づくものへと移行し、監査やインシデント対応を支援します。
- ブラウザポリシーの不備で最も多いのは、制限のない拡張機能、追跡されていないブラウザのバージョン、エンドポイントやID管理戦略と連携していないポリシーです。
インターネットブラウザは、メールを開いたり、コラボレーションツールを利用したり、財務記録を確認したりするなど、さまざまな場面で不可欠な存在です。ブラウザポリシー管理は、企業データを保護するためにプロアクティブな設定を徹底しており、適切なツールを活用すれば、大規模なデバイス環境においてもこのプロセスを効率化することができます。
この記事では、ITセキュリティチームが安全なブラウジングポリシーを適切に導入する方法について解説します。
ブラウザポリシーを適用し、職場環境のセキュリティを確保する
ブラウザ管理プラットフォームは、ユーザーやデバイスにわたるブラウザの設定を監視・更新します。ポリシーは、従業員や契約業者が、安全かつ一貫性のあるインターネット利用を行うために、Webアプリケーションや外部サイトにどのようにアクセスすべきかについて説明しています。
ブラウザポリシーの適用が重要な理由
ユーザーは、日々の業務に必要な多くのプラットフォームにアクセスするためにインターネットブラウザを利用していますが、こうしたWebツールは、ユーザーをフィッシング、マルウェアのダウンロード、安全でない拡張機能、その他のWebベースの攻撃の危険にさらす可能性もあります。
ブラウザポリシー管理により、Webツールの設定が標準化され、一貫性が確保されるとともに、セキュリティ態勢が強化されます。 こうした安全対策がなければ、組織は、古いブラウザや未承認の拡張機能、管理されていないパスワードの保存方法などのリスクにさらされることになります。
安全なブラウジングポリシーには何を含めるべきか
ブラウザポリシーの管理計画では、次の点を明確にします。
- 承認済みブラウザ
- 許可されるブラウザのバージョン
- ブラウザの更新ワークフロー
- 承認された拡張機能
- ブロックされた拡張機能
- 個人プロファイルの承認プロセス(ある場合)
- ブラウザ同期の承認プロセス(ある場合)
- パスワード保存に関するポリシー
- ダウンロード形式の制限
- ファイルアップロードの制御
- サイトの例外
- 機密データに関するポリシー
- ブラウザのイベントログに関するポリシー
- 例外申請のワークフロー
- 不審なページに関する対処方法
ポリシー管理で軽減できるブラウザのセキュリティリスク
ブラウザポリシーの管理計画は、現代のIT環境において最も頻繁に発生するリスクを排除できるものである必要があります。これには次のようなものが含まれます。
- フィッシング:ソーシャルエンジニアリングを用いた情報窃取の試み
- 悪意のあるリダイレクト:有害なダウンロードにつながるポップアップや偽のリンク
- マルバタイジング:有害なリンクを含む、画面上に過剰に表示される広告
- ドライブバイダウンロード:システムを感染させる高速ダウンロード
- ブラウザハイジャック:ブラウザの設定をバックグラウンドで変更する悪質なダウンロード
- 認証情報の窃取:職場のログイン情報や個人のパスワードを盗もうとする行為
- 過度な権限要求:デバイスへの必要以上なアクセスを要求するサイトやサービス
- ブラウザの脆弱性:攻撃対象領域を拡大させる、パッチが適用されていないWebツール
- 個人用同期:管理対象外の個人用デバイスへの意図しない情報の転送
💡重要:拡張機能およびアドオンのポリシーでは、現在のワークロードとの関連性を反映し、要求される権限を監視するとともに、拡張機能を承認できる部門を定義する必要があります。
⚠️警告:サイト権限は有用な場合もありますが、広範囲に付与されるとリスクが生じます。 新しい認可設定を展開する前に、必ずポリシー設定をテストしてください。
エンタープライズ環境向けのブラウザポリシー管理
ユーザーのニーズやリスクレベルを考慮した、安全な基準を確立することが、効果的なブラウザポリシーの管理において重要です。企業は複数のグループ(例:一般社員、IT管理者、法務チーム)で構成されているため、ポリシーグループの設定は欠かせません。
これにより、ニーズに合わせてブラウザの操作感をカスタマイズできます。Web開発者は、人事部門の研修生よりも広範な拡張機能へのアクセスや緩やかなダウンロード制限が必要になる場合があります。また、契約業者ごとにブラウジングパスが異なり、それぞれ独自のポリシーが定められている場合もあります。
また、ID管理基準も考慮に入れる必要があります。ブラウザへのパスワードの保存は許可されていますか。オフボーディングの際、認証情報はどのように扱われますか。管理者プロファイルに対してより厳格な制御を適用し、エンドポイントツールを使用して一般ユーザーのアクティビティを継続的に監視します。
最後に、ブラウザポリシー管理計画を実施し、安全なダウンロード、事前承認済みのアップロード、管理対象のエンドポイントからのファイル転送を徹底します。これにより、数百から数千ものデバイス、サーバー、データベースで構成されるエンタープライズインフラを保護できます。
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ブラウザポリシーのレポートとコンプライアンス
最後に、IT担当者は、ポリシーの適用状況を文書化して、安全対策がなされているか、例外は存在するか、どのエンドポイントがコンプライアンスから逸脱しているかなどを、他の技術者に共有する必要があります。
これにより、エンドポイントの安全性が維持され、事業部門の担当者が現行のブラウザポリシー管理ソリューションを評価するためのデータも得られます。
レポートには、次の内容を記載します。
| レポート項目 | わかること |
| ポリシー遵守状況 | どのユーザーとデバイスがブラウザポリシーの要件を満たしているか |
| デバイス別のブラウザバージョン | 組織内の全デバイスのうち、古い、またはポリシーに準拠していないブラウザバージョンが残っている箇所 |
| インストール済みの拡張機能 | 使用中のブラウザ全体で、どのようなWebツールが存在し、承認され、またはフラグが立てられているか |
| ブラウザ設定の逸脱 | セキュリティ設定が、承認済みの基準からどの程度逸脱しているか |
| 契約業者のアクセスパターン | 管理対象外のデバイスがブラウザを通じて会社のリソースにアクセスしている実態 |
ITリーダーが直面するよくある課題
制限のない拡張機能を許可する
拡張機能は、デフォルトで広範な権限を要求します。 事前の承認がない場合、未検証のサードパーティのコードがすべての管理対象ブラウザ内で自由に実行される可能性があり、セキュリティ態勢を損なう恐れがあります。
ブラウザバージョンを追跡しない
ブラウザが更新されていない場合、保護が不十分である可能性が高いです。バージョン情報のレポートや更新ポリシーの徹底が行われない場合、環境内の脆弱なブラウザは、修正策が見つかる前に甚大な被害をもたらす恐れがあります。
BYODおよび契約業者のアクセスを無視する
管理対象外デバイスには、セキュリティに関する基準がありません。契約業者やBYODユーザーなど、監視対象外のデバイスを通じて会社のリソースにアクセスするユーザーは、ブラウザポリシー管理計画の範囲を超える認証情報のリスクをもたらします。
ブラウザポリシーの逸脱を監視しない
エンドポイントは、時間の経過とともに、事前に承認されたセキュリティ設定から自然と逸脱してしまうことがあります。こうしたコンプライアンス上の不備は、監査の際に発覚したり、実際のインシデントを悪化させたりする可能性があります。
ブラウザポリシーとエンドポイントおよびID管理戦略の分離
ブラウザの制御とエンドポイント管理は密接に関連しています。ポリシーをデバイスの状態およびIDプロバイダーと連携させることで、デバイス層とセッション層の両方において、IT環境の全体像を把握できます。
一元化されたエンドポイント管理ツールで、ブラウザポリシー管理を効率化する
ブラウザポリシー管理は、職場での安全なインターネット利用を確保するのに役立ちます。生産性のニーズに基づいて基準を設定しながら、一般的なリスクへの備えを行うことは良い出発点となります。また、デバイスの状態を継続的に監視することで、ITチームは業務を効率化しつつ、成長に向けたプロジェクトに注力する時間を確保することができます。
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